vespa クラッチ・ワイヤーの交換


ベスパを乗る上で、必ず起こるトラブル、それは、ワイヤー切れだ。特に使用頻度の高い順に切れる。クラッチは、頻度が高いので交換する回数が多い。
お出かけ途中で切れてしまったら、あなたはどうします?途中で置いてきて、後でベスパ屋さんに引き取り行ってもらう?

NO!!!自分で直そう!!切れ掛かっているか、いないかの判断は別として一度交換してみよう。
一度やっておけば、当分もつし、出先のトラブルにだって対応できるだろう。今回は、レバーの所でワイヤーが切れていると言う想定で説明する。

当然、分かっていると思うが、ホースの中に入っているワイヤーのみを交換するので、外側ホースは、抜かない様に。

用意する武器・基A8MM基A7MM基E普通+基E細−特Bか無い時は基Bグリス少々
レバー本体を止めているボルト・ナットを基A8MM基E普通+を使って外す。レバーがプラプラになって、取れるでしょ。エンジン側にワイヤー止めが付いているので、基A7/8MMを使って外す。ワイヤーの先端がボサボサなら、基Cで切る。何故なら、古いワイヤーを抜く時、ホースの中で引っかかるからだ。そしたら、レバー側から古いワイヤーを抜く。レバー側もボサワボサのワイヤーになっていると思う。

基本的に、ぼさぼさの方からワイヤーを抜く事。

これが、クラッチ・ワイヤーの部品構成。A・取付けボルト/B・ワッシャー2枚/C・レバー/D・ワッシャー/E・ナット/F・タイコ/G・ワイヤー

部品を外したら、もちろん清掃する事。又、外した順番を覚えておく事。

特に、BとDは、形が同じように見えるが、内径の大きさが異なるので注意。ちなみに、大きい内径は上側、小さい内径は下側である。

新しいワイヤーを通していく。ワイヤーの先端部分は、半田で固めてある。入りづらいので、先から2CMの部分を基Cで切る。ホースは、中を覗くと見えるので、その中にワイヤーを通す。途中30CM位からグリスを付けながら通そう。
ハンドル部分を下から見た図。赤丸の所にホースが通っているのが分かると思う。この部分が直角に曲がっているので通しづらい。ホースが中に逃げない様に、特Bでホースを押さえよう。先ほど先端部分を切ったのは、ここを通し易くするためだ。 うまく下までワイヤーが通ったら、レバーの取付けに入ろう。ワイヤーにタイコを付ける。コの字型をしていて、切れ目が大きい方がレバー側、小さい方がライト側だ。更に、ワッシャーにグリスを塗ってレバーに付ける。グリスが接着剤の役目をして、レバーにくっついているので、作業が楽になる。もちろん、タイコ部分にもグリスを塗る事。 ワッシャーを落とさない様にソ〜ッと元の位置に合わせる。ボルトを止める位置から覗いて、ワッシャーがずれていれば、基E細−を上から突っ込んで位置合わせしよう。

レバー止めボルト・ナットでレバーを固定する。レバーを固く固定すると、動かなくなるので、レバーが多少グラグラ遊びが出来るようにする。

後は調整だ。赤丸の所からワイヤーが出てくる。もしワイヤーを通している時、最後のへんで引っかかってしまう時は、赤丸のアジャスターの部分である。その時は、ホースをアジャストから外してワイヤーを通し、後アジャストに戻そう。 ワイヤーは、矢印方向に引っ張られている様にセットする。エンジンから出ているクラッチ・レバーを矢印の方向に押しながら、ワイヤー止めで固定する。普通にやってたら1人では出来ませんぞ。

コツを教えよう。まず、手でクラッチ・レバーを矢印方向に押して、ワイヤー止めの位置を確認する。ワイヤーにワイヤー止めを先に付ける。ネジの締め加減はホドホドで可。

クラッチ・レバーの後ろ側から、基普通+などを通す。図に出ているようにするわけだ

通したら、テコの応用で、基普通+を前方向に押す。そうすると、クラッチ・レバーが前に押されるでしょ。

その状態で、先ほどワイヤー止めを付けたワイヤーを引っかける。ド〜ですか、付いたでしょ。後は、微調整して、ワイヤー止めを増し締めして終わり。

微調整方法・・ワイヤーが付いたら、クラッチを握りキックを踏んでみる。握りきった所で、キックがスカスカになるでしょ。

ならなければワイヤーを再度張り直し。キックを踏みながら、レバーをゆっくり放していき、半分位の位置でクラッチがつながり始めれば

OKだ。ワイヤーを引きすぎると、レバーを放していってもず〜ッとスカスカになる。その場合は、ワイヤーを緩める。

出来るだけワイヤー止めで微調整すること。ある程度納得いったら、ワイヤー止めを増し締めする。

試運転して、イマイチの場合は、アジャストを使って微調整する。アジャストは、進行方向側に出していくと、ワイヤーが張る。

新品のワイヤーは、最初1MM位伸びるので、考慮して張るように!!!